事業計画書の書き方や例文・文例・書式や言... | 文章や手紙などの書き方　書き方ラボ

事業計画書の書き方について、雛形や書式などは、融資先から提出を要請される形式に違いはありますが、概ねの例文めいたものは存在します。創業計画書とも取れるこの計画書の用途は、第一に現在必要としている融資額を引き出すこと以外ありません。多くの書物などには、顧客心理を知るとか、自分自身の行って来た奇跡を見つめなおすなどと書いているものもありますが、すべてウソと考えてよいでしょう。

今まで自分の店を持つことを夢見て、調理分野で修行を積み、ユーターンして戻って来た時に、居抜きで最良の物件が見つかったことから、当該物件を賃借した上で、居酒屋を開業することを決意致しました。事業の見通しとしては、開業半年後には、月平均の売上を二百五十万に掲げ、仕入は五十万程度に抑えます。運転資金は十分なのですが、店内の改装資金百五十万円の融資を申し込みたく存じます。

高校卒業時に、自分の経営する飲食店を持つことを目標に掲げ、首都圏の居酒屋を皮切りに日本料理店で修業を重ねてきて、この度ユーターンして居抜きの最良物件を借りて開業することに致しました。月平均の売上三百万円を目標に掲げ、仕入を七十万程度に抑え、販管費を同額の七十万程度に抑えたいのですが、開業にあたっての店内改装資金約二百万円の融資をお申込み致します。

日本政策金融公庫で調査した創業実態調査によれば、飲食店と理美容店の開業事例が圧倒的に多かったといった調査結果が出されました。手紙の様な形での調査報告書だったのですが、この二業種は、開業し易く廃業し易いとの言葉で締めくくられるらしいのです。上記の事業計画書も、飲食店のものですが、飲食店などは開業後の方が苦労が多いのではないでしょうか。

専門学校で理美容を学びました。理美容の専門学校を卒業した後、市内の大手の美容室に三年勤務し、鋏を持つ程に至り、そこでまた更に五年修行して、開業を決意致しました。店舗改装費は何とか目途がつきましたが、問題はパーマ台や洗髪台などの中古の専門機器購入費用、百二十万円分の融資をお願い致します。私には固定客が二百人以上おり、独立後も利用すると表明して下さっておりますので、宜しくお願いします。

独立開業時の事業計画書の書き方は、苦労が伴うものです。その理由は、過去の実績が全く無いため、誰でも金を貸すことに躊躇するからです。当然ですが、銀行は何らかの保証が無ければ貸しません。その点、政策公庫は親身になってくれますが、創業計画書についての指導は厳しいと聞きます。事業計画書をしっかり書けない方に、融資などできないというのが本音でしょうし、それで良いのではないでしょうか。

大学時代から紹介セールスの研究を進めており、卒業後は一般企業に入社するも、健康食品などの訪問販売を核とした紹介セールスに勤しんでおりました。そして社会人になり五年がたつ今年、そのセールスを行うため、そのロイヤリティとして百万円が必要とのことです。紹介セールスでは、地域ナンバーワンの成績を毎年叩き出しており、この道については知り尽くしておりますので、宜しくお願い申し上げます。

上記の事業計画書ですが、計画書自体、矛盾点が多過ぎて文脈的に破綻しております。その端的な例が、紹介セールスで地域ナンバーワンの成績を叩き出すくらいの人が、百万円のロイヤリティを貯金できないのかといったことです。単純な疑問ですが、これは良く考えると、融資申込者の生活の破綻が原因ではと勘繰りたくもなります。土台、こういったセールスに融資する所など、まずないと思われるので注意が必要でしょう。

私は大学在学中にアフィリエイト専門の会社を立ち上げました。社員は現在二名を数え、法人成りしております。大学卒業後も就職せず、会社経営を続けておりましたが、今般、アフリエイト申し込み専用ソフトを開発するためのソフトウェア並びにパソコン機器など約三百万かけて新たな事業を立ち上げることに致しました。ついては、決算報告書並びに、詳細な計画書を添付致しますので融資をお願いします。

現在の事業と関連している分野での新領域で事業展開を図るとのことであり、将来性が見えます。また、資金使途が、新規事業に必要なパソコン並びにソフトウェアといった所、金額も直ぐには集めることが難しい金額であることなどから、融資を引き出すために必要な文言などは満たしていると言えるでしょう。以上のような事業計画書ならば、政府系のみならず、銀行でも融資してくれる可能性があります。

弊社は昭和五年の創業で、町の中心部で呉服屋を営んでおります。昨今の呉服離れに伴い、客足もかなり減少しましたが、それに合わせて営業経費も減少させるなどの営業努力に努めております。つきましては、政府自治体でも中心街再生に努めておる所でもあり、何とか運転資金として五百万円の融資をお願い致したく存じます。本資金の融資で今年の急場をしのぎ、次年度以降は業績回復が見込めます。

上記の事業計画書ですが、昭和五年の中心街の創業、政府自治体のテコ入れなど、融資を引き出そうとする言葉に満ち溢れていますが、客足が減って、多分、売上も減ったのでしょう。その上で営業経費を減らすというのは営業努力以前の当たり前の話ですし、なぜ運転資金が五百万円も必要なのかが全く明記されていません。決算書を見るまでもなく、融資は難しい案件でしょう。

事業計画書の書き方ですが、これは一にも二にも、金融機関から無理矢理にでも融資を引き出すための計画書であることは言うまでもありません。この融資の中にも、運転資金と設備資金とがあります。この内、運転資金については、業績拡大による仕入サイトと販売サイトの変化による一時的な資金ショートの可能性もありますが、現在では概ね、一時しのぎの資金といった感じでしょう。

事業計画書の書き方の注意点ですが、融資を引き出す計画書である以上、ある程度、卑屈な文章は避けるべきでしょう。売上が毎年一割ずつ三年間に渡って減少しているなど、減少している分に関しては、単に減少しているとだけしるせばよいでしょう。また、資金使途は絶対に必要です。何故、何のための資金なのかを明記しなければ、融資は絶対に通らないと考えて差し支えありません。

事業計画書の書き方のポイントですが、まず最初に、事業の概要を記します。どういった事業を行っているのかをこと細かに書かなければならないでしょう。その後、何故、何のための資金がいくら必要なのかを明記しなければなりません。そして最後に、当該資金を投入することによる事業改善効果の見込みも記さなければならないでしょう。この位書けば、通る確率は高くなります。