博士論文の書き方や例文・文例・書式や言葉の意味などと記入例
博士論文の書き方と用途
博士論文を書く時、まずはテーマを明確にし、なぜそのテーマを選んだかをはっきりさせます。どの論文を書くときにも共通することですが、まず全体の流れをよくつかむことが大事です。序論、本論、結論で大まかに内容を分けて、その上で自分が書きやすいところからどんどん書いていくと良いです。原則文章は短めにすると分かりやすくなります。論文の目的と実験結果の考察が一致するように書きます。博士論文の用途は、博士課程を修了するのに必要になります。以下、いくつか例文を示します。
博士論文の書き出し・結びの言葉
今回は「軟X線を使った顕微鏡の開発」というテーマで研究をしました。このテーマを選んだ理由は、この研究は世界初の研究であり、軟X線顕微鏡の開発に成功すれば、これまでの顕微鏡よりもはるかに高い解像度を得ることができ、実用化も期待されるからです。結びの言葉は、レーザーや反射鏡など、一つ一つの精度が高まってきているので、将来的に軟X線顕微鏡の開発の可能性は高いです。
博士論文の書き方の例文・文例01
通常の顕微鏡は、「光学顕微鏡」とも言われ、可視光を用いて対象物を観察しています。可視光の中で一番波長が短い紫の光でも、波長は数百ナノメートルあります。ところが、軟X線はナノメートルというスケールであり、可視光と比べて圧倒的に短いのが特徴です。波長が短いほど解像度は高くなりますので、軟X線を用いることでより細かく観察することが可能になります。
博士論文の書き方の例文・文例01のポイント・まとめ
なぜ軟X線顕微鏡の開発が必要なのか、という点について従来の光学顕微鏡との違いを比較することで明確にしています。これはこの研究の動機にあたる部分なのでとても重要です。また、数値が具体的に書かれているので、二桁も波長が短くなることがよく分かり、非常に有効な研究であると納得できます。また、波長が短い光ほど解像度があがることも理解できます。
博士論文の書き方の例文・文例02
可視光を用いる光学顕微鏡ならば、通常の鏡で光を反射することが可能ですが、軟X線は物質を透過するという性質があり、通常の鏡では反射できません。したがって、軟X線を反射するような膜を生成する必要があります。方法としては多層膜を作り、ブラック反射の強め合いを利用して反射させます。この反射率をいかに上げるかがまず一つのポイントとなります。多層膜に使用する物質を何にするかで反射率は大きく変わります。
博士論文の書き方の例文・文例02のポイント・まとめ
軟X線を用いることで解像度があがるというメリットがある一方で、軟X線は物質を透過してしまう性質があるというデメリットがあることを指摘しています。またその対策として多層膜の生成の必要性を述べていますが、その膜を構成する物質の種類、組み合わせによって反射率が大きく変わると分析しています。反射率を少しでもあげることが課題であることが読み取れます。
博士論文の書き方の例文・文例03
多層膜を生成するにはスパッタ法を使います。作りたい膜の原料と膜をつけたい試料を近くにおいて、真空の中で電圧をかけます。それによって電子やイオンが高速移動し、イオンが膜の原料に衝突します。それによって膜の粒子がはじきとばされ、試料に付着することで膜が形成されます。スパッタリングの時間を調整することでナノメートルスケールで膜の厚さを変えることができます。
博士論文の書き方の例文・文例03のポイント・まとめ
軟X線を反射させるために必要な多層膜を作る具体的な方法について書かれています。図とあわせて読まないとイメージがわきにくいと思いますが、イオンの衝突によって原料の膜をはじきとばして試料に付着させていくという方法です。スパッタリングにはかなりの時間がかかりますが、それが故にナノメートルという微小単位で調整ができます。この膜の厚さによって反射率は大きく変化します。
博士論文の書き方の例文・文例04
作成した多層膜にレーザーをあてると、物質の組み合わせや膜の厚さによって反射率が大きく変わります。ルビジウムとクロムを使用した時が75%で最も反射率が高いことが分かります。その他の物質はおおよそ50から60%の反射率を示しています。ただレーザーの入射角によってブラック反射の仕方も変わってくるので、もっと高い反射率を示す可能性があります。
博士論文の書き方の例文・文例04のポイント・まとめ
作成した多層膜にレーザーを当てて実験し、反射率の結果がどのようになったのかを述べています。できるだけ反射率があがるように、色々な物質の組み合わせを試し、また、膜の厚さを変えながら実験したことが分かります。現時点でルビジウムとクロムと結論を出していますが、レーザーの入射角によってブラック反射の仕方も変わり、もっと反射率が上がる可能性を示唆しています。
博士論文の書き方の例文・文例05
結論としては、ルビジウムとクロムの組み合わせで、それぞれ5ナノメートルの多層膜を作成し、レーザーの入射角を45度にした時に反射率85%と現時点で最も高くなりました。多層膜についてはある程度の反射率が出ましたが、一方でその反射した光を観測する技術に関してはこれからの課題です。観測技術を向上することで、数ナノメートル規模で物質を観察することができる顕微鏡の開発ができます。
博士論文の書き方の例文・文例05のポイント・まとめ
最終的な結論が書かれてありますが、非常に定量的で分かりやすいです。今回の研究では主に多層膜を作成し、いかに反射率をあげるかという点に力を入れ、結果的に成果が出たことが分かります。ただ、観測技術の向上に関してはまた別の問題であり、それを次の課題としてあげています。近々軟X線での顕微鏡の開発が実現しそうな、期待できる結論となっています。
博士論文の書き方で使った言葉の意味・使い方
軟X線とは、レントゲン写真を撮影する際に用いられる硬X線とは違い、硬X線よりは波長がやや長い光です。物質を透過する性質をもちます。金属材料の検査などにも使われたりします。顕微鏡とは、微小な物体の拡大像をつくる装置。光と光学レンズを用いる光学顕微鏡と、電子線と電子レンズを用いる電子顕微鏡などがあります。解像度とは、画面のきめ細かさを表す尺度のことです。
博士論文の書き方と注意点
博士論文を書く時には、必ず参考文献を示すことが大事です。書式は特に気にしなくよいです。示すことで自分の専門分野についてよく勉強していることを示すことになります。また研究者の精神として、他の有用な文献を紹介することも大切です。当然ながらどこかの論文の内容をコピーするようなことは絶対にあってはなりません。大体増えたとか、減ったなどの記述は避け、定量的に述べる姿勢が大事です。また、手紙などとは違うので、こんな感じで書いておけば相手は分かってくれるだろうという甘えは捨てねばなりません。
博士論文の書き方のポイント・まとめ
自分で実験した結果を分かりやすく記載し、それに対する考察を正確に行うことが大事です。それ以外は雛形を参考にして書けば問題ないでしょう。考察は自分が責任をもてる内容のみを書きます。いい加減な予想や思いを書いてはなりません。考察が妥当かどうか、追実験を行って証明する必要もあるでしょう。また、今後の課題について明記することが大事です。最後に、誤字脱字がないか、わかりにくい文章がないか、何度も推敲をするようにしましょう。
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