生命保険料控除の書き方や例文・文例・書式... | 文章や手紙などの書き方　書き方ラボ

生命保険料控除は所得控除の１つです。払い込んだ保険料に応じ、保険料負担者のその年の所得から一定額が差し引かれます。それにより住民税や所得税の負担を軽減させる制度です。控除の対象となる保険の範囲は、一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除の3つです。個人年金保険料控除の場合、いくつかの要件を満たし、個人年金保険料税制適格特約を付けた契約に適用されます。

生命保険料控除は法廷調書である源泉徴収票に記載されます。決められた形式の雛形に必要な項目を埋めていくという作業になります。よって手紙のように書き出しや結びの言葉は存在しません。また、文章なども記入することは少ないため、例文も存在しません。同じ様な内容を同じ様な書式に、何度か繰り返し記入するようになります。法定調書においてはそれを書き出しや結びの言葉とすることになります。

生命保険料控除を記入する前に、いくつか準備する必要があります。まず1点目に保険料控除申請書(給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書)です。そして2点目は生命保険料控除証明書です。これは申請者の契約状態や契約数により、送付される証明書の内容や枚数に違いがあります。また、紛失した場合、手続きにより再発行も可能です。

申告書については、平成24年1月1日以前のものからいくつか改訂されています。まず生命保険新制度導入の為、旧制度に係わる控除額か、新制度に係わる控除額か分かりやすい様に項目に新・旧の区分が新設されました。また介護医療保険料控除の新設により、介護医療保険料の記入枠も新しく加えられました。そして、旧制度、新制度双方の控除額が計算できるように、控除額算出欄も新設されています。

まずは契約情報を記入していきます。１番左から保険会社等の記入の欄に、契約している生命保険会社の名称を記入していきます。続いて保険等の種類の欄には証明書上部に記載されている、年金種類または保険種類を転記します。次に保険期間及び年金支払期間の箇所も、証明書に記載されている(主契約)保険期間及び年金支払期間を転記します。そして保険等の契約者の氏名には契約者の名前、保険金などの受取人には、受取人の氏名と契約者との続柄を記入していきます。

契約者や受取人の記入までする理由として、税務上優遇される生命保険には2つのポイントがあることがあげられます。1つは本人自身が支払ったものかということです。これは給与天引きや勤務先の負担した保険料が給与として課税されたものも含まれます。もう1つが保険金等の受取人のすべてが、所得者本人または配偶者や親族であるかどうかという点です。そのため契約者、受取人の2つの項目を必ず記載する必要があります。

続いて新・旧の区分の欄を記入していきます。新制度の保険なのか、旧制度の保険なのかにより丸を付けます。新は契約締結日が平成24年1月1日以降の保険に、旧は契約締結日が平成23年12月31日以前の保険に丸を付けていきます。介護医療保険料控除は平成24年1月1日以降に新しく加えられた制度なので、新・旧は存在しないため、その区分の欄もありません。

生命保険の新制度と旧制度では計算式が異なり、大きく控除額が変わってきてしまうので、しっかりと確認して記入していくことが大切です。どちらの制度なのかは証明書の適用制度という欄に記してあります。よく確認すること重要です。また、介護医療保険料控除は平成24年1月1日以降に新しく作られた枠になります。該当する申請者は記入を忘れないようにする必要があります。

続いて保険料等の金額の欄の記入です。自宅に届く書類にはよく証明額と申告額の2種類の金額が記載されています。ここでは申告額を記入していきます。申告額を本年中に支払った保険料(a)に転記します。新・旧の区分ごとに合計し、A～Eの欄に記入していきます。すべての契約についての申告額を記入します。申告額の欄が記載されていない場合、証明額の方を記入します。

この項目は非常に間違いやすいところになります。様々な金額が証明書には記載されている為、よく確認しながら申告額を記入していくことが大変重要になります。そしてA～Eの欄は証明書からの転記ではなく、自分で計算して記入する必要があります。新・旧の区分ごとに合計し、正しく記入していきます。また、申告額の欄が***などで埋められている場合があります。そのときは証明額を記入することも忘れずに行います。

次に控除額の計算を記入していきます。A～E欄に記入した金額を元に、計算式Ⅰと計算式Ⅱに当てはめ計算していきます。その計算した金額を①、②、④、⑤に記入していきます。(介護医療については(ロ)に記入していきます。)そして①＋②の結果を③に、④＋⑤の結果を⑥に記入します。②と③の大きい方の金額を(イ)に、⑤と⑥の大きい方の金額を(ハ)に記入していきます。そして(イ)、(ロ)、(ハ)の全ての合計額を生命保険料控除計に当てはめます。

計算式Ⅰは新制度用、計算式Ⅱは旧制度用になっています。金額が所々違いがあるので間違えないように注意が必要です。円未満は切り上げで記入していきます。①＋②と④＋⑤の結果は40000円を越える場合、40000円と記入します。最後の控除額合計の計算は、旧税制契約のみで申告する場合は100000円を越えている場合でも最高100000円となります。

生命保険においての新制度が導入されました。新制度の適用される契約は2014年1月1日以降に契約締結した保険に適用され、新規契約のみではなく、契約の変更や転換、特約の中途付加の場合も契約そのものが新制度の対称となります。介護医療保険料控除が新しく加わり、3つの保険料控除に分類されました。計算式は3つの分類とも同じで、適用限度額は所得税40000円、住民税28000円です。

生命保険料控除は基本的には、生命保険料控除証明書の転記がしっかりすることが出来ればある程度のところまで記入することができます。しかし、最も間違えやすい箇所は金額の記入とその後の計算式です。現在の申告書は新旧どちらの制度も記入する欄があるため、少し複雑になっています。記してある指示をしっかり読み、記入することが大切です。また計算式も多いため、何度か計算すると間違えずに記入することができます。

生命保険料控除は年末調整の中でも人により内容が大きく異なるものです。自分の保険について日頃からしっかり把握し、郵送される証明書にもしっかり目を通しておくことでスムーズに記入することが可能になります。また、数字を書く欄が多いため非常に間違えやすい箇所でもあります。少しの間違いが計算式に当てはめるとその金額も大きく変わってきます。記入し終わったらもう1度確認し、見直すことが大切です。